啓蟄は虫が少しずつ動き出す季節です。私たちも暖かい日には少し体を動かしてみたいなと思う頃です。しかし…冬はとかく体を動かす事が少なくなり、「ちょっと身体が重いな」「何となく胃の調子がすっきりしないような…」と感じている人もいる事 でしょう。そんな時こそ、食べ方がとっても重要です。デトックスという言葉を聞いた 事があると思います。日本語では「解毒」といいますね。私たちはとかく「栄養を摂る」「身体にいいものを食べる」という身体に入れる事ばかりに注意が行きがちですが、入れたからには出すということも同じくらい重要なのです。
私たちの身体にとって不要なものはどこから入ってくるのでしょうか。一番は食べ物と一緒に体に入ってきます。有害ミネラルや食品添加物など、もともと人の身体には存在しない不要なものを「体外毒素」といいます。また食べたものを代謝する過程で身体の中にできた老廃物を「体内毒素」といいます。これらの毒素は一度肝臓に集まり無毒化し、腸から体の外へ排出されます。 不要なものを体から出すために重要なことも食べ物なのです。
不要なものを出す大切な働きをする栄養素は「食物繊維」。便と一緒に体外へ出していきます。尿や汗からも不要なものを出しています。そのためには水に溶けることが必要です。そのお手伝いをする働きが「野菜」にあります。アブラナ科の「大根、 ブロッコリー、白菜、キャベツ、かぶ」やネギ科の「ねぎ、玉ねぎ、にんにく」といった野菜が代表的です。
また春には苦味のある山菜が店頭に並びますね。この山菜は少しほろ苦さがあります。この苦味成分が、デトックス効果が期待でき、さらには抗酸化物質でもあります。春の苦味は身体に必要な苦味。是非、旬の味覚を味わってみましょう。
あさりと菜の花の炒めもの
春が旬のあさりと菜の花を、ラウデミオとにんにくで炒め合わせ た、素材のうま味を楽しめる一品です。
デトックスとは、体の中の毒素を捕まえて外に排出することをいいます。デトックスをすることで体が本来持つチカラを取り戻し、体の機能が正常になると言われています。
菜の花は大根やキャベツと同じアブラナ科の野菜です。アブラナ科の野菜は、肝臓で有害物質を無毒化する際に必要な酵素の産生を高めると言われています。
少しほろ苦い春の味わいは、肝臓の働きを高めるおすすめ料理です。
丸ごと新玉ねぎとオートミールのスープ
甘みとみずみずしさが特徴の新玉ねぎを、オートミールと合わせた満足感のある一品です。
玉ねぎにはアルミニウムなどの重金属を捕まえて排出へ導くケルセチンが豊富に含まれています。また、玉ねぎにはオリゴ糖も含まれています。オリゴ糖は腸内でビフィズス菌のえさとなり、善玉菌を増やすことに役立ちますので、正常な蠕動(ぜんどう)運動のためにもおすすめの食材です。
※ケルセチン
抗酸化力が強く、血流を改 善して巡りをよくする。血中で重金属のアルミニウム等を捕まえて排出へ導く。
またオートミールに豊富に含まれている食物繊維には、小腸のバリア機能を高めて不要なものを入れないようにする水溶 性食物繊維と、便量を増やす不溶性食物繊維の両方を含んでいます。お腹の調子が整うメニューはデトックスにもおすすめです。
ブロッコリーのグリーンパスタ
ブロッコリーをまるごと使用した、彩りあざやかな一品です。 ブロッコリーはデトックスににおいて万能な食材。
体内で発生した不要なものを捕まえて排出してくれるケルセチンや、腸を働かせる食物繊維が含まれています。またキレート作用という、吸収されにくい成分を吸収されやすい形に変える作用や有害物質を排出しやすい形に変えて排出したりする働きもあります。
またブロッコリーはアブラナ科の野菜で、肝臓の働きの一つである無毒化に必要な酵素の産生を高めると言われています。
ブロッコリーは3月まで美味しい旬の時期となりますので、お食事を楽しみながら、美味しくデトックスしましょう。
春のデトックス・フレッシュミックス
栄養を豊富に含むケールや小松菜を使用し、たっぷりのフルーツで爽やかに仕立てた春のデトックス・フレッシュミックスは、 バーミックスで簡単にお作り頂ける一品です。バナナを1本使用しボリュームがありますので、朝食にもおすすめ。
小松菜やケールの緑色の成分であるクロロフィルには、胃腸の中に付着した老廃物を吸着して体外に排出する働きがある と言われています。
またりんごには、有害物質を排出しやすい形に変えて排出するキレート作用や腸内環境の良化に役立つオリゴ糖が含ま れていますので、食べるスムージーとして春のデトックス・フレッシュミックスとして、おすすめの食べ合わせになります。