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二十四節気の食材とレシピ「大雪」

気温もぐっと下がり、暦の上では大雪。
暖かな秋から一転、急に冬らしい寒さになってきました。大雪は空が閉ざされ真冬となる頃といわれていますが、どんよりとした天気の日も多く、冷たい風が身に凍みます。換気の辛い季節になりましたが、感染症患者数も増える頃です。30分に一回以上、数分間程度の換気は欠かさず行い、寒い冬を元気に乗り切りましょう。
寒い時期におすすめの食材や食べ方をご紹介します。

長芋

長芋や大和芋、自然薯と様々な種類のある山芋もこの時期美味しくなります。今の時期と、冬を越した4~5月の年2回旬があり、今の時期のものは水分が多く、瑞々しいのが特徴です。

長芋は日本の山芋の中で最も多く栽培されている品種です。他の品種に比べ水分が多いため、粘りや弱く、すりおろすよりも細切りなどにしてそのまま食べる方がサクサクとした歯ざわりを楽しめます。一方大和芋(いちょういも)は、長芋よりも粘りが強いため、すりおろして食べる「とろろ」に向いています。すり鉢でよくすると粘りが一層強くなり箸で持ち上げることが出来るくらいになります。短冊に切って食べるとシャキシャキした食感が楽しめます。


長芋にはマグネシウムというミネラルが含まれています。これは、食べた糖質をエネルギーに変える際に必要な栄養素です。麦とろごはんは、長芋に含まれるマグネシウムが、ごはんの糖質を効率良くエネルギーに変えてくれる、理にかなった食べ方ですね。
長芋と大和芋の栄養価を比較すると、長芋は水分量が多いため、エネルギーや糖質(炭水化物)が少なく、よりヘルシーであるのが特徴です。一方大和芋はたんぱく質や食物繊維、体内の塩分量を調節する働きのあるカリウム等が、長芋よりも多く含まれています。

こんにゃく

寒い時期に食べたい定番料理のおでん。そのおでんに欠かせないのがこんにゃくです。一年の中でも冬は最も多くこんにゃくが食卓に登場するという家庭も多いのではないでしょうか。年中安価で店頭に並んでいるこんにゃくですが、原料となるこんにゃく芋は保存の温度管理が難しいため、一昔前までは芋の収穫できる寒い時期限定の食べ物でした。ヘルシーなイメージが強いこんにゃくは、100gあたり5kcal、便の材料となる不溶性食物繊維が豊富に含まれていることから健康志向やお通じに悩む女性の強い味方となっています。体内の免疫細胞のうち70%は腸内に存在するため、腸内環境を整えることは免疫力を高めるといわれています。


ごはんをしらたきに置き換えたダイエットチャーハンは、通常のチャーハンと比較してエネルギーは約3割カット、そして食物繊維は約1.4倍摂取することができます。また不足しがちなカルシウムしがちなカルシウムと摂る事ができる、嬉しいレシピです。

カリフラワー

ブロッコリーによく似ていながらも、なかなか食べる機会の少ないカリフラワー。栄養価は高く、中でもビタミンC含有量は野菜の中でもトップクラスです。ビタミンCは病気から身体を守るために免疫系が適切な働きをするのを助けるといわれています。カリフラワーのビタミンCは加熱による損失が少ないのが特徴ですが、茹で過ぎると、モソモソとした食感になってしまうため、固めに茹で上げ、炒め物やパスタの仕上げに加えたり、サラダに入れたりすると美味しく食べられます。


今回のレシピは、旬のカリフラワーでソースを作り、サーモンソテーとともに頂くメニューです。一般的なレシピで添えられることの多いタルタルソースと栄養価を比較すると、エネルギーは約40%、脂質は約50%もカットすることができます。また健康維持のために必要な栄養素である食物繊維は約2倍、ビタミンCは約13倍の量を摂ることができます。

キャベツ

春キャベツという名前からキャベツは春に美味しいイメージが強いですが、実は夏キャベツ、冬キャベツと呼ばれるキャベツもあり、日本各地で時期をずらしながら作られています。それぞれに特徴がありますが、今の時期美味しい冬キャベツは葉の一枚一枚がしっかりとしており、煮崩れしにくいため、煮込み料理など加熱する料理に向いています。

1年の中でキャベツの糖度が最も高くなるのは冬。反対にえぐみの原因となる硝酸イオン濃度は冬に少なくなります。また、ビタミンC量が多くなるのもこの時期です。旬のキャベツは栄養価が高く、美味しいという事がデータより読み取ることができます。

お好み焼きに入れるキャベツの量を通常のレシピにプラス50gすると、葉酸は約1.4倍、ビタミンCは約1.7倍にアップします。カロリーはほとんど変わりませんので、美味しく健康的にお食事を楽しめますね。

レモン

爽やかな香りとすっきりとした酸味を持つレモン。長い間、レモンは料理の脇役といった位置付けでしたが、近年ではレモンの人気が高まり、レモンサワーやハイボール、塩レモンとして楽しまれています。輸入品のレモンが多く流通する中で、広島県や愛媛県といった温暖な地域で育てられた国産レモンも注目が集まっています。味の特性から需要が多いのは夏ですが、他の柑橘類同様に寒い時期に旬を迎えます。寒さに当たることによって緑色から黄色に変わります。

レモンといえば、ビタミンCが豊富ということがよく知られていますが、実際は果汁にはそれほど多くなく、1日に必要なビタミンC量を摂取するには、レモン果汁6個分が必要です。レモンの皮や果肉にはビタミンCが多いため、塩レモンやはちみつレモンにして食べると効率よくビタミンCを摂ることができます。また意外にも、まるごと頂くことでカルシウムも摂取することができます。風邪を引いてから食べるのではなく、日常的に取り入れて、ビタミンCを摂取し、病気から身体を守りましょう。

輸入品のレモンは輸送中にかびが生えないように防かび剤が使用されています。皮ごと漬け込んだり、レモンピールにする際は、今が旬の国産レモンがおすすめです。

(文/グラフ デザイナーフーズ株式会社)