日本には四季があり、草花の移ろいを愛でる心を持ち合わせてきました。特に旬の食べ物は、食卓で季節感を感じると同時に美味しい事はもちろんの事、栄養価も高く身体にもやさしい食事となります。
そこで今回から新しく「旬の食材を食べつくす」コラムを連載していきます。
旬の食材を余すことなく上手に活かすためのヒントや食べ方のポイントをお伝えしていきます。
今回のテーマは「かぼちゃ」です。
おとぎ話にも出てくるかぼちゃは子供のころかに馴染みのある野菜の一つ。色々な形がありますが、日本で栽培されているかぼちゃは大きく日本かぼちゃ(東洋種)、西洋かぼちゃ(西洋種)、ペポかぼちゃの3種類に分けられます。
日本かぼちゃ
日本かぼちゃはヘタの断面が五角形で表面に溝やこぶがあるのが特徴。ねっとりとしていて甘味が少なく、水っぽく煮崩れしにくいので煮物によく使われます。ひと昔前までは、かぼちゃというと日本かぼちゃが主流でした。
西洋かぼちゃ
食生活が大きく変わり嗜好の変化とともに日本かぼちゃの栽培が減少して、現在では、「西洋かぼちゃ」が主流となりました。ヘタの断面が円形 表面の凹凸は少なく中~大の紡錘型で甘味が強く、ほくほくしているので、栗かぼちゃとも言われています。
ペポかぼちゃ
ペポかぼちゃは、甘味は薄くて水っぽく、皮はなめらかです。色や形はさまざまなものがあり、西洋野菜として人気上昇中です。観賞用にも用いられ、ハロウィンなどでおなじみの鑑賞用「おもちゃかぼちゃ」などがあります。
丸ごとかぼちゃスープ
かぼちゃの栄養素は抗酸化ビタミンといわれるβカロテン、ビタミンC、Eが含まれており、一度に多くの量が摂りやすい野菜として理想的です。
βカロテンは、皮の部分の方が多く含まれています。できるだけ皮を剥かずに調理をすることがおすすめ。かぼちゃの皮は硬くて食べづらいという場合には、ところどころそぐようにしてむくと、口当たりが改善されます。皮をむいて調理すると崩れやすくなるので、ぜひ皮ごと調理してみましょう。
βカロテンとビタミンEは脂溶性のビタミン。油を使った料理はグッと吸収力が高まります。天ぷらやコロッケ、ドレッシングやラウデミオをかけて食べるのがおすすめです。
かぼちゃに含まれるビタミンCは水溶性の栄養素です。茹でる調理は注意が必要。茹ですぎてしまうとビタミンCが流出してしまいます。スープなど茹で汁もそのまま活用できると栄養素を余すことなく摂れます。バーミックスなら皮ごとスープにしてもきれいに仕上げることができます。
コリンキーのラペ風サラダ
最近は皮が黄色~薄オレンジ色で皮ごと生食できるコリンキーといわれるかぼちゃも店頭でみかけるようになりました。シャキシャキとした歯ごたえで、バーミックス・スライシーで細切りにしてサラダや浅漬けなどにして食べるのがおすすめです。作り置きもできるのでコリンキーを店頭で見かけたら作ってみてください。