チェリーテラスの食とレシピ

Cherry Terrace Official Site

旬の食材を食べつくす「ぶどう・梨・いちじく」

ぶどう

 ぶどうから発見された「ブドウ糖」。ブドウ糖は栄養素として体内に入ったあと、人間が生きるために欠かせないエネルギー源としてとても重要な栄養素です。ぶどうにはブドウ糖と、ブドウ糖をエネルギーに変えるために必要なビタミンB群をはじめ、様々なビタミンが含まれています。機能性成分は「ポリフェノール」。ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑えたり、取り除いてくれたりする働きがあると言われています。中でも、ぶどうにはポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富に含まれていて、眼精疲労や視力回復の効果も期待できるといわれています。このポリフェノールは皮の色によって種類が変わってきます。

黒色系のぶどう…「アントシアニン」「タンニン」「カテキン」「フラボノイド」などが含まれており、特に「アントシアニン」が多く含まれおり、実の粒は楕円形をしているのが特徴。甘味も強いものが多いです。

赤系のぶどう…「アントシアニン」「レスベラトロール」「カテキン」「フラボノイド」などが含まれています。実の特徴は酸味が少ないのものが多いです。

緑系のぶどう…「レスベラトロール」を多く含んでいますが、「カテキン」「フラボノイド」は少なめです。

ぶどうのタブレ

ぶどうの甘いタブレ

これらのポリフェノールを余すことなくいただくには、皮ごと食べるのがおすすめ。ぶどうのタブレ」は、小さなパスタ「スムール」を使ったぶどうのサラダのこと。ちょっと変わった前菜としておすすめです。ぶどうの品種によっては丸ごと食べにくい場合もあると思います。そんな時はピューレやジャムにするのはいかがでしょうか。ポリフェノールは加熱しても壊れにくいので、おすすめです。

秋の味覚として人気の高い梨ですが、たくさんの品種があります。代表品種は「和梨」「中国梨」「洋梨」。その中で「和梨」が最も多く流通しています。和梨はシャリッとしたざらつきのある肉質が特徴ですね。この独特な食感は「石細胞(せきさいぼう)」という物質から生み出されたもの。梨に含まれる「ペントザン」という成分が、成長と共に種の周りから全体に散らばっていきます。またペントザンは高い保湿効果が期待できることから、化粧水にも使用されています。「中国梨」は中国原産で「和梨」のルーツでもあります。「洋梨」はねっとり柔らかくとろけるような果肉とひょうたんのような形が特徴です。和梨に比べて食物繊維を多く含んでいます。

梨マリネのポークソテー

梨には「プロテアーゼ」といわれるたんぱく質を分解する酵素が含まれています。食事の後のデザートに食べると消化を助けてくれます。また肉の下ごしらえとして、すりおろした梨にしばらく漬けておくと、酵素の働きで柔らかくなります。
梨の果肉は、皮に近い部分が甘く、芯に近い部分に酸味があります。また栄養素は皮と果肉の部分に含まれています。とくに皮にはポリフェノールが含まれており、その量は果肉の11倍ともいわれています。

いちじく

 いちじくは6000年前には栽培をされていたと言われ、700種類近くの品種があると言われています。日本には江戸時代に薬として栽培が始まりました。いちじくはペクチンといわれる水溶性の食物繊維が多く、腸内環境を整える働きがあると言われています。ペクチンが多いということはジャムにも加工がしやすい果物でもあります。またいちじくを切ったときに出てくる白い液には「フィシン」という酵素が含まれており、たんぱく質を分解します。肉量の下準備に使うことで、肉を柔らかくする効果や焼肉やステーキの後にデザートとして食べると消化を助けてくれます。

いちじくとすもものオーブンベイクコンポート

いちじくとすもものオーブンベイクコンポート

フィシンは熱に弱いため、生でそのまま食べるのがおすすめ。加熱して食べる場合は、水溶性の栄養素が無駄にならないように、コンポートやジャムなど、煮汁をそのまま加工すると良いでしょう。「いちじくとすもものオーブンベイクコンポート」は、ラウデミオを使用した奥行きがあり、コクが出る味わいになります。アイスクリームに焼き菓子やチーズケーキ、トーストにクロワッサン、チーズにと、いつものコンポートの一味違う味わいを楽しんでください。