チェリーテラスの食とレシピ

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旬の食材を食べつくす「きのこ」Vol.1

今回のテーマは「きのこ」です。
きのこもたくさん種類があるのでコラムを2回に分けて紹介いたします。
Vol.1は「しいたけ」「しめじ」「エリンギ」です。

きのこは種類によって旨味成分が違うので、数種類のきのこを合わせて食べるのがおすすめです。
例えば、e-gohanに掲載されている
「きのこごはん」
「バスク風きのこのプランチャ」
「たっぷりきのこのパスタ」
といったレシピもお好みのきのこを混ぜ合わせて作ることで
旨味が強く、味わい深いレシピに仕上がります。
是非試してみてください!

しいたけ

しいたけは食用きのこの中で最も食されているきのこで、煮物や鍋物などに欠かすことのできない食材です。しいたけはクヌギやコナラなどの丸太に種菌を植える「原木栽培」とおがくずに米ぬかやふすまなどを混ぜて作った培地に植えて育てる「菌床栽培」の栽培方法で作られています。しいたけには「エルゴステロール」という成分が豊富に含まれています。エルゴステロールは光に当たるとビタミンDに変わり、カルシウムの吸収を高める作用があります。そのため骨や歯の形成、骨粗鬆症の予防などに効果が期待できます。さらにしいたけ中のエリタデニンといわれる他のきのこには含まれない成分があり、コレステロールや血圧を低くする作用が認められています。エリタデニンの含量は、傘の部分の方が柄の部分より多く含まれています。エリタデニンは焼く、茹でる、揚げ物、電子レンジ加熱のような加熱調理においても含有量に影響がないといわれています。

きのこごはん

しいたけの旨味は、おもに「グアニル酸」。この旨味を引き出すには調理温度がポイントとなります。生しいたけの場合は、70℃前後の温度帯ができるだけ長くなるような調理方法を心掛けることです。そのためには、水から加熱することが重要です。炊き込みごはんに加えると、炊飯器の中でゆっくりと加熱されるため、旨みも機能性成分も一緒に摂ることができます。

しめじ

一般的に流通している「ぶなしめじ」はクセのない味わいで独特の歯ごたえがあり、炒め物や鍋物、料理の付け合わせなど和洋中を問わずさまざまな調理に使えます。「香り松茸、味しめじ」は、「ぶなしめじ」ではなく「本しめじ」のことを指します。カサがふっくらとしていてやや大きく、全体の長さは5〜13cmくらい。うまみ成分が豊富で、軸には繊維がありシャキシャキとした歯ごたえがあり、天然の「本しめじ」は希少品で珍重されていました。

「ぶなしめじ」は、体内の余分なナトリウムを排出し高血圧予防に効果があるとされるカリウムや、整腸作用のある不溶性食物繊維を多く含みます。またカルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富。紫外線に当てることでビタミンDに変換される「エルゴステロール」も含まれています。

血行をよくし冷え症対策によいとされるナイアシンや、エネルギーの代謝をサポートするパントテン酸も比較的多く含み、免疫力を高める作用があるといわれる「βグルカン」も含まれています。

きのこのクリームソーススパゲッティ

エリンギ

弾力があってコリコリとした食感が特徴のエリンギは、クセがなくて食べやすく、食感がアワビに似ていることから「白あわびたけ」と呼ばれることもあり、今ではぶなしめじやまいたけなどと並んできのこの定番となっています。

エリンギは腸をきれいにしてくれる不溶性食物繊維が豊富なので、便秘予防や便秘改善の効果が期待できます。

エリンギは、シイタケに代表される旨み成分の元である「グアニル酸」の含有量がそれほど多くはないものの、同じ旨み系のアミノ酸である「グルタミン酸」や甘み系の「アラニン」と「グリシン」を多く含みます。他のきのこと一緒に調理をすると、旨みの相乗効果でグッときのこの旨みを感じます。

エリンギとラウデミオのペペロンチーノ

エリンギは手で裂くと味が染み込やすくなり、輪切りにカットするとアワビやホタテの貝柱に似たような食感になります。