チェリーテラスの食とレシピ

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旬の食材を食べつくす「さつまいも」

今回のテーマは「さつまいも」です。

秋のイメージがあるさつまいもは、貯蔵技術の普及により現在では1年を通して出荷されていますが、秋に収穫された新物が熟成されて、ちょうど良い具合になるのが1~2月頃で、この時期は甘味が非常にのります。

世界に4000種あるといわれるさつまいも、日本では40種類ほど栽培されています。関東を中心とした東日本で多く流通している品種が「ベニアズマ」。皮は濃い赤紫色で、中は淡黄色で甘味が強いのが特徴です。一方で「鳴門金時」は、関西を中心とした西日本で多く流通しているさつまいもで、皮は赤紫色で中は薄い黄色、甘味が強くホクホクとしていています。最近は、中身が紫色をした「パープルスイート」やオレンジ色でβ‐カロテンを含む鹿児島県種子島産の「安納芋」などさまざまな色のさつまいもが機能性食品として注目されています。

さつまいもと小豆のごはん

さつまいもと小豆のごはん

 さつまいもの皮にはアントシアニンといわれる抗酸化作用をもつ成分が含まれています。またさつまいもを切ると、白い液がでてきます。これは「ヤラピン」といわれる成分で、便を柔らかくしたり、腸の蠕動運動を促したりする作用があります。ヤラピンはさつまいもにしか含まれない独特な成分で、皮から5㎜以内の所に多く含まれています。さつまいもの機能性成分を摂るには皮ごと食べることが有効的です。

さつまいもと小豆のごはん

おすすめは、「さつまいもと小豆のごはん」。少し固めに下ゆでした小豆と、切って水にさらしたさつまいもをお米と一緒に炊き上げ(沸騰後の炊飯時間は約10分)、ホット・キルトで30分蒸らせば出来上がり。芋や小豆のほっくりとした食感を楽しめます。

スイートポテト

また「スイートポテト」も皮に詰めなおしたデザート。ひと手間加える事で皮ごと楽しめ、栄養素も摂ることができます。

鶏手羽とさつまいものバルサミコ煮

鶏手羽とさつまいものバルサミコ煮

さつまいもの栄養は、焼いても蒸しても大きな変化はありません。ただし茹でる調理方法は注意が必要。カリウムは水に溶けやすいので茹でると15~20%ほど流れ出るといわれています。ビタミンCも同様に水に溶けやすく、さらに加熱すると壊れてしまうと言われていますが、さつまいものビタミンCはでんぷんがまわりにあるため、加熱しても壊れにくいです。

バルサモ・ディヴィーノを使った醤油味の甘辛煮「鶏手羽とさつまいものバルサミコ煮」はディヴィーノと醤油の相性が抜群でおすすめのレシピです。

スイートポテトゆでだことさつまいものマリネ 松の実添え

ゆでだことさつまいものマリネ 松の実添え

焼き芋を冷やすと、糖化したでんぷんの一部がレジスタントスターチという形に変わります。さつまいもに含まれるでんぷんは、腸から吸収されてエネルギー源となります。しかし常温までに冷ますと、レジスタントスターチに変わります。レジスタントスターチは消化されにくい構造をしているので、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果があります。「ゆでだことさつまいものマリネ 松の実添え」はおすすめの食べ方といえましょう。