毎日温かい料理が食べたくて、今日もお鍋でいいかなとなるような季節です。
鍋料理も考え方次第で可能なことはいろいろあって、思い切り素材に寄ったシンプルな味つけにすると、見た目も味もいつもとは違う雰囲気になるもの。
ヌォヴォ・ラッコルトは年に一度の初摘みオリーブオイルですから、短い期間の贅沢な調味料といえますが、毎度のことながら、ひとくち味わうと驚きのある特別な風味という気がします。
当然のことながら、オリーブは植物であることに改めて気付くような青さ。オリーブ畑が思い浮かびました。
料理に合わせるソースとしても秀逸で、例えば塩をひとつまみ加えてソテーした肉や魚料理に添えると強さがありつつ爽やかな味わいに大満足、となるはず。
バルサミコなども同様で、他に何も必要ない、ということになれば、料理はどんどんシンプルになります。
日頃、調味料は少し背伸びをするくらいのいいものを使うことをお勧めしていますが、ラッコルトはそれに相応しいオリーブオイルだなと思います。
洋風シンプルおでん
おでんといえば、大根に練り物、昆布、卵、関西なら牛すじなどが連想されますが、少し洋風に振ったおでん風のスープ煮にしてみました。出汁は牛すね肉。時間がかかりますが、何かやりながらなら、ある程度煮たところで途中火を止めて中断しても大丈夫です。
もちろん、圧力鍋を使えば早いので、その時々の都合によって。
金時にんじんは色が濃く少し和風。かぶも茎をつけたのでいつもと違う感じ。卵はおでんにつきものなので入れるとして、出汁に奥行きを加えるのにソーセージを入れてみました。クリアなスープにラッコルトという、素材重視のおでんです。
ラッコルトの使い方
仕上げだけでなく、途中で少し加えて出汁の一部にします。牛すね肉を煮て出た脂はなるべく取り除いて、ラッコルトの青みのある風味を馴染ませるというやり方です。鶏肉や豚肉を煮る時も、同じように少し加えて煮込むと雰囲気が変わります。
＊かぶの葉のおまけレシピ
かぶの葉と茎をさっと茹で、水気を絞って端から細かく刻みます。塩、ラッコルト、バルサモディヴィーノをふりかけてマリネするようにしばらく置き、そのまま食べたり牡蠣とカリフラワーの蒸し物に添えたり、またはご飯にのせても美味しいものです。
ラッコルト風味のりんごソテーとチーズ
蜂蜜やレーズンで甘く味つけし、柔らかく焼き上げるりんごもおいしいですが、気楽にりんごを楽しめるやり方がフライパンでソテーすること。しかも、油は少量にしてりんごに焼き色がつくまで焼くので、使い慣れたフライパンかフッ素加工のものが焦げ付かずに済みます。焼き上げる時に蜂蜜を絡めたり、グラニュー糖を振ると、アイスクリームに添えても美味しいりんごのソテーに。甘さを控えめにするなら、甘みは加えずに最後にラッコルトを少し振ってアイスクリームにのせるのもお勧めです。
ラッコルトの使い方
ほんの少しのラウデミオをソテーに使い、香りよく焼きます。素焼きのくるみは、実はオリーブオイルといい相性なので、ラウデミオでこんがりと焼き、ラッコルトで仕上げるという使い方です。りんごが熱いうちにかけて馴染ませます。
牡蠣とカリフラワーの蒸しもの
いつでも手軽に作れて調理時間も短く、熱々が楽しめる蒸し物です。カリフラワーはあらかじめ茹でておくと、牡蠣と一緒に温める程度でいいので、火を通す時間の心配もいりません。牡蠣はすぐに火が通るので、沸騰したお湯で２、３分。硬くならないようにします。せいろを使わず、鍋を簡易蒸し器にする場合は、蓋をすると縁が熱くなるので、キッチンペーパーのはみ出した部分が焦げないように火加減に注意します。中火をキープして、安定した蒸し加減で。
仕上げにまわしかけるラッコルトのグリーンが美しい、モノトーンの料理。
ラッコルトの使い方
蒸しあがりの熱々にかけるので、それも調理の続きのような感じになります。冷めたところにかけるよりも馴染みやすく、材料が青々とした風味を纏う感じに仕上がります。えびやいか、野菜もブロッコーリー、青梗菜、じゃがいもなどなどを蒸してお試しを。
冬の冷奴
冬の冷奴、としたのは、例えば鍋料理を囲む時、熱々を食べる合間にほんの少し冷たい料理を食べるのも、メリハリがついて美味しいものです。お勧めなのが身近な絹ごし豆腐。舌触りが滑らかで冷たく、湯通しした明太子の風味がアクセントになります。大根おろし、しらす、焼き海苔などでアレンジを。
ラッコルトの使い方
そのまま素直にラッコルトの風味を味わう方法です。初めて試すのにもとてもいいと思います。パンにつけるのもストレートに味わえますが、是非絹ごし豆腐で。風味はもちろん、ラッコルトの色そのものが楽しめる素材です。