春は「発陳」の季節と中医学ではされています。古き(陳)を発するときです。伸び伸びと活き活きと心も体もあるべき時です。そして、鳥は巣を作り、卵をあたためひなをかえします。植物や木々には、きれいな色をした若葉が芽吹きます。新たに生まれ変わる季節です。
私たちの身体も同じです。体に溜まっている老廃物を出し、新たに再出発しています。それには、体にしっかり気も血も蓄えて、体全体に巡らせて力をつけることが大切です。春はあたたかくなり陽気がたかまるので、気が上り精神的にも落ち着かなかったり、怒りやすかったり、体の症状も上部に出やすくなります。活発に動き出しても、上部だけに上らないように、体全体にめぐるように、気持ちも穏やかに、気の巡りを整えてくれる香り良いハーブや柑橘の香りなどをお料理に取り入れて、気持ちよく麗らかな春を楽しみましょう。生き生きとした体には、邪気が取り付く暇もなくなることでしょう。
あさりのレモン風味クリームパスタ (補血・除煩・安神)
あさりとほうれん草が、陰液である血を補い、陽気の高まる季節にバランスを取ってくれます。レモンの香りは気の巡りを助けることによって、老廃物の排出の助けともなり、そしてあさりの安神(精神を安定させる)作用を手伝い、爽やかな気分に導いてくれるでしょう。
豚肉のソテー ハーブソースと焼きトマト添え (滋陰・清熱・益気)
元気がなければ、体に溜まった老廃物を排出することはできません。
元気をつけて、体液を補う豚肉の消化を助けたり、血の巡りや気の巡りを助けたり解毒の作用のあるハーブを添えて、召し上がってください。