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【Giorgio Materaさん】 パスタ・ティレーナの古代小麦について伺いました

イタリア大統領が来日した際の宮中晩餐会の料理を担当したほか、イタリア大使館でのパーティや、ラグジュアリーブランドのイベントのディナーなどを数多く手がけている、イタリア人の料理人、ジョルジョ・マテラさん。
長年にわたってイタリアの食文化を日本に紹介し続けているマテラさんに、パスタ・ティレーナを楽しむポイントを教えていただきました。

パスタは本来、わが家の家庭の味。パスタはイタリアでは本来、家庭で手作りされるマンマの味。
「ぼくの小さいころは、イタリアではいわゆる古代小麦で作った自家製のパスタを食べていました。だからパスタ・ティレーナが古代小麦製と知ってとてもうれしかった。昔の家庭の味を再現できるからね」とマテオさん。
近年では、小麦は品種改良が重ねられたことでグルテンアレルギーなどいろいろな問題が深刻化、あらためて古くから作り続けられている古代小麦のよさが見直されるようになってきました。古代小麦は生産性が悪く、現代の小麦で作られるパスタと比べると茹で時間も長くなる、でも、古代小麦はミネラルやビタミンが豊富で、麦本来の旨味を持ち合わせています。
「本来パスタは体によいもので、イタリアでは離乳食にはまず柔らかく茹でたパスタでした。また子どもの頃体調が悪いときは柔らかく茹でたパスタに、オリーブオイルをかけたものを食べたものなのです。パスタは大切なエネルギー源。だからこそ、古代小麦のパスタなら安心して摂取できるのがとてもうれしいです」
ティレーナならではの美味しさを楽しむ「パスタの小麦の味を楽しめるよう、シンプルな味付けがおすすめ」とマテオさん。
パスタを茹でるとき以外は塩もほとんど使用しないそう。パスタと食材そのものの味を楽しんでほしいから。
「また茹で加減は、自分の舌でこまめに確認しながら、好みの固さに茹でることが大切です。箱に書いてある時間通りに茹でればいいいというものではありません」。そんなマテラさんにパスタ・ティレーナならではの2つのレシピを教えていただきました。

Pomodoro e basilico(トマトとバジルのパスタ)

最初ににんにくを炒めるときは、オリーブオイルを何回かに分けて足す。香りがたち、風味がよくなります。
トマトは手でつぶす。手でつぶすことで、味わいや食感の不均等さを楽しめます。

Bottarga e limone(からすみとレモンのパスタ)

味付けの塩はせず、茹でる時の塩とボッタルガの塩分のみというシンプルなレシピ。

レモンの皮を一緒に炒めてオイルにレモンの香りを移します。食べても美味しいですよ。

料理は見た目より、素材の味そのものを楽しむのが一番とマテオさん。
「いまの日本は見た目、映えを重視の料理が多いのが残念です。ぜひパスタそのもののおいしさを味わってほしい」と。
パスタと一緒に使うオリーブオイルは、同じフレスコバルディが丹精こめて作りあげたラウデミオをぜひ!