フレスコバルディ・ラウデミオを手がけるフレスコバルディ社が栽培にはじまる全ての工程をトスカーナで行う、100%トスカーナ産のパスタ、パスタ・ティレーナの新しい種類が発売になりました。
そこで東京、六本木・西麻布のイタリアンレストラン「リストランテ アルポルト」の片岡宏之シェフにパスタ・ティレーナについてお話を伺ってきました。そしてこのパスタ・ティレーナの特長を活かしたレシピを教えていただきました。
Q.パスタ・ティレーナを食べてみた感想はいかがでしたか?
噛んだときに小麦の味わいをすごく感じました。
日本に売っているパスタしか食べたことのない方は、すごく美味しく感じると思います。
このパスタ・ティレーナは素材が良いので、カチョエペペのようなシンプルなもので十分美味しいです。
料理が苦手だと思っている方には手が出しづらいと感じるかもしれませんが、凝ったことをしなくても本場の味わいを再現できるパスタだと思います。
私のイタリアの修行先のレストランでも美味しい乾麺を使用していたのですが、パルミジャーノ、塩こしょう、オリーブオイルをかけたものを毎日食べていました(笑)日本の卵かけごはんのようなイメージです。パスタ・ティレーナにはそれに似たようなものを感じます。
日本人に合うように茹でるには表示時間より2〜3分多めに茹でるのがオススメです。
「アルデンテが美味しい」とよく聞くと思いますが、このパスタに関してはアルデンテを攻めない方が良いと思います。むしろ長めに茹でてもっちりとした歯ごたえのある食感を楽しんでください。多少茹ですぎても問題ありません。むしろパスタが美味しく、弾力があるので茹ですぎたと感じないんです。また、通常のショートパスタは大きすぎると食べにくいですが、パスタ・ティレーナは大きくても嫌な感じがしません。旨味が強いので噛むのも苦にならず、噛めば噛むほど旨味が口の中を広がっていく感じがします。
Q.気になったパスタはありましたか?
僕が今回使用した3種類(パッケリ/メッツェマニケ/フジッローニ)中で1番面白いと感じたのは”パッケリ”です。
普段食べているパスタとの差別化がはっきりしていて、思い出に残ると思います。
パッケリだけでなく、パスタ・ティレーナはぜひ1度味わってみてほしいです。
カサゴのラグーソース
カサゴの旨味が合わさったソースとパッケリがよく合います。
普段食べているパッケリとの差別化がはっきりしていて、思い出に残ると思います。
ポイント
・カサゴにした理由は旨味が強く、身がしっかりしているのでパスタと和えた時に崩れにくいからです。
→パッケリと合わせるためになるべく具材が崩れないように火を入れます。
・鯛、スズキなどの白身魚でも良いですが、根魚系(海中の岩や敷石の隙間などに生息している魚)がオススメです。後から塩で味付けしてもカサゴ自体には浸透していかないので、カサゴにはしっかり塩こしょうをしておきましょう。
・パッケリが通常よりも大きめなのでカサゴは大きめの角切りに。カサゴのトマトソースというよりは、カサゴのあっさりとした煮込みのようなイメージです。
・このパッケリはぶ厚くしっかりしているので、濃厚な魚介のトマトソースなどにも合います。
さらに美味しく作りたい方は、茹で汁をカサゴの骨や頭で取った”カサゴの出汁”を使用してください。
→カサゴの頭と骨を水から炊いて、30分ほど煮てから濾します。
豚肉のラグーと栗のメッツェマニケ
メッツェマニケは手頃なサイズ感で食べやすいので何にでも合うと思います。具材はさつまいも、ほうれん草などでも美味しく作れます。
ポイント
・ショートパスタに合わせる場合は、具材感がないとパスタだけ食べてる感じになってしまうので、具は細かくせずゴロッと大きめにしてください。
・逆にロングパスタの場合はゴロッとさせず細かくするか、葉物の食材を使うのがオススメです。
リコッタチーズとトマトソースのフジッローニ
フジッローニは絡みが良く、チーズソースとの相性が良いのでこのレシピにしました。チーズ+トマト+バジルの組み合わせで、イタリア特有のマルゲリータのような味付けにたどり着きました。
ポイント
・フライパンの上で火を通さず、ボウルの中で仕上げるので2〜3分お好みで長めに茹でてください。アルデンテで仕上げると、冷たいソースと絡んだ時にアルデンテが蘇って硬くなってしまうので少し長めでも大丈夫です。
・チーズソースは緩めに調整してください。かためだとパスタと合わせた時にボソッとしてしまいます。
・このレシピにはショートパスタがオススメです。
フレスコバルディ・ラウデミオ/ディヴィーノ/ビアンコについて
ラウデミオもパスタの仕上げなどに使用しています。色が濃いのも◎
また、お客様に届いた時の香りがいいのもフレスコバルディ・ラウデミオの特長です。
父(片岡護氏)も長年の愛用者でお店の料理にも使用しています。
私は贅沢なことに昔からラウデミオを食べて育っているので、ラウデミオの良さをもっと皆さんに知ってもらいたいです。
バルサモ・ディヴィーノは肉など、バルサモ・ビアンコはサラダ、カルパッチョ、マリネなどにオススメです。
特に重宝しているのがビアンコです。甘味を足したいときにビアンコは透明なので、仕上げにバルサミコをかけたい時でも彩りが良いのが気に入っています。