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旬の時期
1, 2, 3, 4, 5, 6, 11, 12月
和名漢字 蟹
和名ひらがな かに
和名カタカナ カニ
英名 crab
仏名 crabe
伊名 granchio
かにを材料に使ったレシピ
7件のレシピが見つかりました。
Cherry Terrace Official Site
ワタリガニ科、クリガニ科、クモガニ科、タラバガニ科、サワガニ科、イワガニ科ほかのカニ類の総称。エビ類同様、甲殻綱の十脚目に属し、中にはかにの形をしたヤドカリ類も含まれる。いずれも味がよくて低エネルギー、低脂肪、低コレステロールのヘルシー食材。すでに『古事記』に記載があることから、食用されたのはかなり古いと推定される。『万葉集』や『和名類聚抄』(934年ごろ)などにも記され、平安初期の仏法説話集『日本霊異記』や『今昔物語集』(12世紀前半)には、ある娘が村人に捕まえられていたかにを川に放した。後に娘の父親がカエルを飲み込もうとしているヘビを見つけ、カエルの命ごいをしたところ、娘の婿になることを交換条件に出してきた。それを知ったかにが立ち向かってヘビを退治したが、かにも死んでしまったので、冥福を祈るために寺が建てられたという京都・蟹満寺(かにまんじ)の伝承が見られる。また各地にかには霊の力があり、悪や災いを避けるという風習や伝説があり、「さるかに合戦」をはじめ、かにが登場する話も多い。かには世界で約5000種、そのうち日本には約1000種が分布し、多くは温帯から熱帯の潮間帯やさんご礁、大陸棚にいるが、深海や非常に冷たい海、淡水域に生息する種もある。幼時から脱皮を繰り返して成長し、脚が外敵につかまれたり傷ついたときは自分で脚を切り(自切)、脱皮のときに脚を再生する。腹部にある三角形の部分の幅が雄は狭く、雌は広い。甲羅の形や表面の状態、大きさは変化に富み、1対(2本)のはさみ(はさみ脚)と4対(8本)の丈夫な脚(歩行脚)があるが、分類学上ヤドカリ類に属しているたらばがに、花咲がにの脚は3対(6本)と2本少ない。日本近海で漁獲量が多い種は、ずわいがに、がざみ、花咲がになどで、一般に塩ゆでや冷凍での出荷が多く、和風料理から洋風料理、中国風料理まで、さまざまに使われる。旬は種類によって異なる。冷凍品は通年出回るほか、加工品として水煮缶詰がある。
●ずわいがに クモガニ科。脚にも肉があり、味がよく、価格は高い。市場で一般にずわいがにとして流通しているのは大型の雄だけで、山陰では松葉がに、北陸では越前がにと呼ぶ。甲羅の形は丸みのある三角形で表面にいぼ状のとげが多くあり、色は茶褐色。雄は甲長12cm、甲幅15cmほどあり、脚は細長く、伸ばすと約60〜70cmになる。対馬海峡以北の日本海と銚子沖以北の太平洋側の寒海に分布し、水深50〜600mの砂泥底に生息する。日本海では山陰、北陸地方が主な漁獲地。一般的にゆでて二杯酢で食べるが、刺身や鍋物、汁物をはじめ、さまざまな料理に向く。雌は成熟すると脱皮をしないので甲幅は雄の半分の8cmほど。産地では味がよく安価なので、幼がにとともにせいこがに、こうばくがに(または、こうばこがに)と呼ばれ、汁物などにする。なお市場で安く並ぶものは近縁種の紅ずわいがに。形はずわいがにに似ているが、あざやかな赤褐色で甲羅が高く盛り上がり、肉質はずわいがにより劣る。旬は12〜2月。
●高脚がに クモガニ科。日本特産で節足動物中、世界最大。肉質はやわらかく、やや大味。甲羅の形は縦長の洋梨形で、雄は甲長35〜40cm、甲幅30cmほどもあり、管状の脚を伸ばすと数m以上になる。岩手以南の太平洋岸に分布し、近年、東シナ海、台湾でも見られる。駿河湾や紀伊半島沿岸、土佐湾などの水深200〜400mに多く生息し、早春の産卵期には水深20mほどの浅海にも移動する。旬は早春。
●がざみ ワタリガニ科。甲羅の内部や脚のつけ根に肉が多く、冬場はみそが多くなり、カニ類中、最もおいしいとされる種の1つ。泳ぎが巧みで、群れを作って広い範囲を移動することから渡りがにの名で呼ばれる。また甲羅が横長のひし形をしているので、別名はひしがに。甲羅の前側縁にのこぎりのような歯(鋸歯=きょし)が9歯並び、小魚やえび、かに、ごかいなどの餌を捕まえる。色は暗緑色や黄褐色。甲長7cm、甲幅15〜20cmほどで、大きさのわりにはさみや脚が細く、端の脚1対は扁平で泳ぐために使われる。北海道から九州、中国沿岸の内湾、内海の浅海に生息する。主な漁獲地は東京湾、伊勢湾、有明海。産卵期は6〜9月で、卵を持つ雌は高価だが、雄はほとんどが切りがにとして売られる。近年は中国や台湾産のものも多く輸入されている。旬は1〜4月だが、卵を持つ6〜9月においしくなる。
●毛がに クリガニ科。肉量が多く、大くりがにと呼ばれたこともある。甲羅の形はやや角張った長円形で、全体に毛が生えている。色は濃赤褐色で、成長すると黒褐色を帯びる。甲長10cm、甲幅9cmほどが平均だが、甲長20cmぐらいまで成長する。宮城県以北の太平洋と福井県以北の日本海、さらにカムチャツカ半島沿岸からアラスカまで広く分布し、砂泥底に生息する。主な漁獲地は北海道だが、アメリカからも輸入している。旬は12〜2月。
●沢がに サワガニ科。小型の純淡水産で川がにとも呼ばれる。この種のように淡水にすむカニは海産に見られる幼生期がなく、稚がにとして孵化する。本州の北部から沖縄までの渓流や水のきれいな川の中流に生息する。甲羅の形は丸みのある逆台形で、色は赤褐色、紫黒色、灰青色…と、すむ場所などによってさまざま。甲長2cm、甲幅2.5cmほど。寄生虫がいるので生食はできず、一般的な調理法は殻ごとのから揚げ。産卵期は夏だが、養殖も行われているので市場には生きたまま通年出回る。旬は8〜10月。
●もくず(藻屑)がに イワガニ科。肉量は多くないが、ゆでると味がよい小型の淡水産。日本全国の川の下流や河口にすむ。この名は、はさみにやわらかい毛が藻のように密生していることからついた。川がにとも呼ばれ、ずがになどの異名もある。甲羅は丸みのある四角形で表面に凹凸がある。色は緑褐色で甲長6cm、甲幅8cmほど。寄生虫がいるので生食はできない。樺太、千島以南、台湾まで分布し、9〜10月になると産卵のため川を下って海に入り、ふたたび川を上る習性がある。食用するのは産卵のために川を下るかに。幼がには1カ月ほど海で過ごし、河口からしだいに上流へと移っていく。旬は9〜11月。
●上海がに イワガニ科。日本のもくずがにとよく似ているが、中国特産の淡水産。標準和名は中国もくずがに。もくずがにより甲羅の表面の凹凸が大きく、縁の歯が鋭い。甲幅7〜8cmで、朝鮮半島西部と中国北部の河川や湖沼に広く分布し、上海周辺産のものは大きく太り、上物とされる。現在ではフランス、ドイツ、オランダの河川にも広がっている。寄生虫がいるので生食はできず、中国では蒸しがになど、いろいろな料理に使われるが、特に老酒漬けの酔蟹(ツェイシェ)が美味。産卵期は秋で、もくずがに同様、産卵のため川から海に下る。旬は、雌が卵巣と肉の多くなる10月(陰暦9月の寒露ごろ)、雄が白子と肉の多くなる11月(陰暦10月の立冬過ぎ)。
●たらば(鱈場)がに タラバガニ科。ヤドカリ類に属し、大型で独特のうまみがある。この名は漁場がたらの漁場と重なることからついたもの。成長が遅く成熟するのは10年で、寿命は雄が31年、雌が34年ぐらい。甲羅は丸みのある四角形で一面に毛(とげ)があり、右側のはさみが大きい。色は暗紫色。甲長、甲幅とも20cm以上あり、脚を伸ばすと1m〜1m50cmほどになる。北海道から千島沖、アラスカ沿岸に分布し、水温10℃以下、水深30〜360mの海域に生息。春の産卵期に最も浅いところに集まる。一般に切りがにで流通するが、春か初夏には丸ごとも市場に出回り、脚だけを束ねた冷凍品も多く流通する。水煮缶は、かにの缶詰の中の最高級品といえる。旬は1〜2月。
●花咲がに タラバガニ科。ヤドカリ類に属すたらばがにの近縁種だが、大きさはたらばがにより小さく、漁獲サイズの甲長9cm台になるのに8年ほどかかると推定される。ゆでるとあざやかな赤色になるのが特徴で、肉量が多く、味わいは比較的濃厚。この名は、かつての漁場、根室半島が古くは花咲半島と呼ばれていたことによるもの。磯がに、昆布がにとも呼ばれる。甲羅や脚に鋭いとげがあり、脚は太く短い。色は暗赤紫色。北海道・襟裳岬からオホーツク海、カムチャツカ半島、ベーリング海まで分布し、水深20〜190mに生息しているが、幼がには磯でも見られる。漁獲量はあまり多くなく、市場にはゆでてから冷凍した状態で出回るものがほとんど。加工品としては缶詰がある。旬は12〜2月。
◇栄養成分 良質のたんぱく質を多く含み、亜鉛、銅、カルシウム、マグネシウムが豊富。亜鉛は味覚を正常に保つ働きをし、銅は鉄の利用を助けてヘモグロビンの合成を促し、貧血を予防するほか、骨粗鬆症や動脈硬化を防ぐ働きをする。カルシウムは歯や骨を形成し、健康を維持するとともに心臓の鼓動を保ち、筋肉の収縮をスムーズにし、ストレスをやわらげる。マグネシウムは循環器系の健康に役立つ。独特のうまみはグルタミン酸やグリシンなどのアミノ酸やベタインなど。アミノ酸の一種、タウリンも多く、血圧やコレステロール値の低下や心臓機能の強化に作用する。加熱により赤くなるのはエビ類と同様、カロテノイド系色素のアスタキサンチンを含むためで、この成分は発がん抑制に役立つとされる。殻には動物性の食物繊維、キチン質が多く、免疫増強作用を有するので、体の自然治癒力を高める、前がん細胞のがん化を防ぐといった働きをするのではないかといわれる。
◇選び方 生きたものは脚をばたつかせるくらい元気なものがよい。また、持ち上げたときに重量感のあるほうが身が充実し、甲羅の色がきれいなものほど新鮮。がざみは甲羅の左右がとがり、ピンク色になっているものがよい。
◇扱い方 非常に新鮮で生きているものならあらいや刺身にできるが、一般には生なら塩ゆでし、冷凍品は蒸すとよい。
*かには鮮度が命なので、生きていても弱っているものより、獲れたてを塩ゆでして急速冷凍したもののほうが味がよい。
*沢がに、もくずがに、上海がにといった淡水系のかには寄生虫(肺臓ジストマ)の中間宿主なので、必ず十分に加熱すること。
旬の時期
1, 2, 3, 4, 5, 6, 11, 12月
和名漢字 蟹
和名ひらがな かに
和名カタカナ カニ
英名 crab
仏名 crabe
伊名 granchio
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