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旬の時期
2, 3, 4, 7, 8, 9, 10, 11月
和名ひらがな たい(まだいほか)
和名カタカナ タイ
英名 bream
仏名 dorade
伊名 pagro,orata
鯛(真鯛ほか)を材料に使ったレシピ
21件のレシピが見つかりました。
Cherry Terrace Official Site
タイ科の魚の総称。日本では石器時代から食されている魚で、各地の貝塚から真鯛や黒鯛の骨やうろこなどが出土し、奈良時代(710〜784)の木簡には磯鯛の名が見られ、『万葉集』にも記載がある。古くより味や形がよくて赤い色をしていること、長寿で多産な魚ということなどから縁起がよいとされ、「めでたい」の「たい」と語呂合わせをして祝い事に使われ、主として尾頭つきの塩焼きが祝い膳に使われた。また七福神の蛭子(えびす)が小脇に抱えているのは釣り上げた鯛で、それは鯛が魚の王であることを物語っている。身は脂質が少なく良質のたんぱく質を含み、消化吸収がよいため、離乳食や病人食にも最適。日本沿岸で漁獲されるのは真鯛のほか、血鯛、ひれ小鯛、黄鯛、黒鯛、黄ちぬ、へ鯛などで、通常鯛というと真鯛をさす。いずれも骨格は頑丈、口はあまり大きくないがあごが強く、鋭い歯が発達し、ひれには鋭いトゲがある。群れで回遊し、「えびで鯛を釣る」のたとえ通り、エビやカニを好んで餌にする。近年、国産の天然ものは少なく、流通している多くは輸入ものや養殖もので、放流事業によるものも出回っている。輸入ものは安価だが大味。なおタイ科以外で鯛という名をつけた魚も多い。
●真鯛 たんに鯛と呼ばれるほか本鯛、桜鯛、大鯛といった別名がある。タイ類中最大で、体長1mほどに達し、体形はタイ形といわれる長円形で側扁し、体高は高く、あごがよく発達している。体色は輝くような赤で青色の小斑紋が散り、腹は淡桃白色。目の上が青く、尾びれの後ろの縁は黒。分布域は北海道以南の日本各地から朝鮮半島南部、東シナ海、南シナ海の水深200mまでの水域。特に九州近海や瀬戸内海に多く、なかでも潮の流れが速く餌の多い瀬戸内海の明石海峡付近で獲れた明石鯛は身が引き締まり、鳴門海峡の鳴門真鯛と並んで絶品とされる。食用には体長30〜40cm、体重1〜2kgのものがよいとされる。身が締まり、脂肪分の少ない淡泊で上品な味が特徴で、刺身や昆布締め、塩焼き、椀だね、粕漬け、みそ漬け、煮物、蒸し物、酢の物、鯛飯、頭を使った潮汁やあら煮などいろいろな料理に好まれる。また真子や白子は煮物や椀物、酢の物、中骨はかりかりに焼いてお茶漬け、うろこを引いた皮は湯引きして酢の物や煮物、うろこは素揚げして酒の肴と、1尾すべてを余すところなく使える。さらに各地に名産があり、加工品も多く出回っている。産卵前の桜の咲くころが脂ものって最も美味とされ、桜鯛または花見鯛と呼ばれて珍重されるが、産卵直前は餌をあまり食べないのでむしろそれより少し前の冬場のほうが美味という説もある。なお、ハタ科の魚にも桜鯛という魚がいるので間違いやすい。やせて味もやや落ちる産卵後は、麦の収穫時期にあたるので麦わら鯛、麦鯛、落ち鯛などと呼ばれる。古くから養殖が行われ、近ごろは放流事業も盛ん。東京の魚市場には主に常磐、房州、神奈川、静岡産など、関西の魚市場では瀬戸内海産が多く出回り、香港、オーストラリア、ニュージーランドからは鮮魚、南アフリカ沖、西アフリカ沖などからは冷凍ものが輸入されているため、養殖ものや輸入ものが流通の中心になっている。養殖ものは尾びれの真ん中が折れ、体色が天然ものより黒っぽく、脂っぽくて身がやわらかく、切り身は天然ものよりわずかに赤みがかった灰色をしている。輸入ものは体が少し細めで色つやがよく、目が大きい。
●血鯛 やや水っぽいが真鯛に次いで美味とされ、えびす鯛などの別名が多くあり、幼魚期は真鯛と区別されずに「かすご」と呼ばれる。真鯛より小型で体長は最大40cmほど。体形は真鯛によく似ているが、体色は真鯛より淡い桃色で体側に青い斑点がある。尾びれの縁は赤く、エラぶたの後ろ縁も真っ赤。北海道以南沿岸から南シナ海に分布し、水深数十mの沿岸や砂礫底に生息する。特に真鯛の味が落ちる夏には真鯛より美味。その時期は高値で取り引きされ、真鯛の代用として好まれる。旬は7、8月。
●ひれ小鯛(鰭小鯛) やや大味だが比較的美味で、えびす鯛、ちご鯛などとも呼ばれる。体長40cmほど。体形は血鯛によく似ているが、眼の前部が盛り上がり、背びれの第3、4番目のトゲ(棘=きょく)が長く糸状にのびている。体色は真鯛や血鯛より淡い赤。高知沖や九州南部から東シナ海の南方海域や南シナ海に分布する。真鯛や血鯛の代用品として使われ、刺身、塩焼き、煮つけ、椀だねなどにする。通年出回っているが、旬は9〜11月。
●黄鯛 真鯛より味は劣るが色も美しく、真鯛の代用として祝い事の席などで尾頭つき使われることも多く、縁起をかついで喜鯛と書くこともある。体長35〜40cm、体形は卵形で強く側扁し、両眼の間が盛り上がり、その下がへこんでいる。体色は全体に黄色みがかった赤で、背に黄色い不明瞭な斑紋が3つある。この名は体色からつけられたもので、れんこ鯛とも呼ばれる。本州中部以南、東シナ海から南シナ海の沿岸に分布する。水分は少ないが脂が多いので焼き物に向き、傷みが早いので生食はしない。旬は2〜4月。
●黒鯛 味はよいが、少し水っぽくてやわらかく、やや磯くささもある種。成長するにつれて呼び名が変わるほか、ちぬ、ちぬ鯛、黄びれなどとも呼ばれる。体長50〜60cmに達する。体形は真鯛に似ているが、口はややとがり、頭部は少しへこみ、背びれ、しりびれのトゲは太く短い。体色は名の通り黒く、腹部は銀灰色。沖縄を除く北海道以南の沿岸から台湾付近にまで分布し、内湾や汽水域、沿岸の岩礁地帯などに生息し、淡水域に入ってくることもある。近年は養殖も行われている。釣りの対象魚として釣り人を魅了することでも知られ、刺身やあらい、塩焼き、煮物、椀だね、尾頭つきの焼き物、でんぶなどにし、真子や白子は一般に食べない。市場にはほとんどが生鮮魚として出回るが、活魚も多い。旬は9〜11月。
●黄ちぬ(黄茅渟) 漁獲量は少ないが、味は黒鯛より美味とされ、黄びれ、ひだいとも呼ばれる。体長55〜60cmほど、黒鯛によく似ているが体高が高い。体色も黒鯛に似ているが、黄色い「ちぬ(=黒鯛)」という名の通り腹びれとしりびれ、尾びれが黄色い。本州中部以南の西太平洋からインド洋に分布し、内湾の砂泥底域や岩礁域に生息。幼魚は河口域にも入る。調理法は刺身や塩焼きなど。旬は夏〜秋。
●へ鯛(平鯛) 淡泊で磯くささがなく比較的おいしい種で、黒鯛、しら鯛など多くの呼び名がある。体長45cm前後、体形は真鯛によく似ているが、頭の輪郭が丸く、体の幅が広め。体色は銀白色で黄色あるいは薄茶色の縦縞が走り、胸びれとしりびれが黄色を帯びている。この名は平たい鯛ということからついた。本州中部以南の太平洋からインド洋に広く分布し、沿岸の岩礁域に生息するが、内湾にも入り込む。調理法は身がやわらかく透明感がないので、塩焼き、煮つけなどに向き、小さいものはフライにしてもよい。旬が真鯛と異なっているので、体色は違っても真鯛の代用にされ、祝い膳の尾頭つきにされることもある。旬は9〜11月。
◇栄養成分 脂質が少なく、うまみ成分のグルタミン酸、イノシン酸が多く、高たんぱく。ビタミンB1、B2、ナイアシンといったビタミンB類を適度に含み、カリウム、ナトリウムなどのミネラルもある。ビタミンB1は食欲を増進し、疲労回復に役立ち、B2は動脈硬化や脳卒中などの生活習慣病を予防し、口内炎や目の充血、肌荒れなどを緩和する。ナイアシンは胃腸の働きや血行をよくする。カリウムはナトリウムによる血圧上昇を制御する。またタウリンも豊富で、疲労緩和、視力回復、脳神経の活性化に役立つ。なお養殖ものにはビタミンKも多い。肉質に含まれる水分が少ないので脂肪の安定度が高く、腐敗菌が繁殖しにくい。
◇選び方 天然の真鯛は、色があざやかで目の上は青紫色に輝き、目が澄み、身が締まって尾がぴんとしたきれいなものにする。鮮度が低下するにつれて体色が薄くなり、目の上が落ち込んでくる。刺身用のさくや切り身は血合いの色が濃くあざやかで、白身が透明感、弾力のあるものにする。鮮度がよいものは身がつややか。
◇扱い方 水洗いしてから二枚か三枚におろして調理することが多いが、うろこは大きくてかたいので、うろこ引きか包丁の刃を皮肌につけて残さないようにていねいに落とす。次にエラぶたをあけてエラのつけ根を切り離し、かま下から排泄口まで引くように切って、エラとワタを一緒に抜き取り、よく水洗いして水気をふき取る。上品な持ち味を生かすため、塩焼きにするときも薄めの味つけにし、加熱しすぎないように注意する。
*イノシン酸が分解されにくいため鮮度が落ちても味やにおいが変わらないので、俗に「腐っても鯛」といわれるが、細菌の繁殖は進んでいるため、鮮度の落ちたものは加熱調理するほうがよい。
*真鯛の仲間の体色が赤いのは、餌のエビやカニに含まれるアスタキサンチンという色によるもの。
旬の時期
2, 3, 4, 7, 8, 9, 10, 11月
和名ひらがな たい(まだいほか)
和名カタカナ タイ
英名 bream
仏名 dorade
伊名 pagro,orata
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